A01デジタルオーディオの勧め

助手:室長!天の川オーディオラボのWebページの第一回ですよ。全国の読者に向かってガツンとなにかハッタリをかましてくださいよ!

室長:そうはいっても気が進まぬのだよ。実は前にもWebページを公開した事があったが、あまり評価が得られずに投げ出してしまったことがあるからのう。

助手:室長は飽きっぽいですからね。でも今回はこうやって私も手伝って談話形式にしたじゃありませんか。この方が続けやすいし読者の反応も良いはずですよ!

室長:そういうものかのう。わしとしては必要な内容が簡潔にまとまっていた方がよいと思うのだが。どうせならイラストなんかがあった方が良いのだが贅沢かの。まあよい。それではまずは初回ということで、デジタルオーディオの勧めというタイトルでどうじゃ?

助手:変な事を言いますね。いまどきオーディオといえばデジタルがあたりまえでしょう?わざわざそんなこと言う必要もないでしょ。

室長:いや、そんなことはないぞ。世の中にはデジタルをなるべくそのままアナログに変換して、なるべくアナログで処理した方が良いと思ってる人がおるのじゃよ。オーディオマニアにはそういう人の方がが多いくらいじゃ。

助手:そうなんですか?

室長:うむ。たとえば「ビットパーフェクト」という言葉を聞いたことがあるかな。

助手:もちろんありますよ。windowsのミキサーやイコライザで音質劣化するので、音源のデータを1bitも変えずにそのまま出力した方が音が良いんですよね。

室長:ばかもの! そんな認識だからデジタルオーディオが誤解されるのじゃ!

助手:ええっ? 何か違いましたか?

室長:ビットパーフェクトとは意図しないデータの変化(劣化)を避けて、意図したとおりの音を1bitも違わずに再生することなのじゃ。この違いが解るか?

助手:えーと、音源のデータをそのままではなくて意図したとおりの音をそのままということは…解った!意図しないデータの変化は許されないけど、意図したデータの変化はあっても良いということですね!

室長:そのとおりじゃ。この研究室の方針はデジタルで処理出来ることはなるべくデジタルで行うといいうことじゃ。実際、音楽の製作では音のデジタル処理は当たり前のように行われておる。これを再生側で否定しても意味がないじゃろ?

助手:具体的にはどんなことをデジタル処理するのですか?

室長:うむ。再生ソフト、サンプリングレート変換、チャンネルデバイダ、イコライザ、あと測定システムをデジタルで構築することになる。

助手:でもチャンデバとかイコライザとかアナログでやったり、パッシブネットワークでやった方が音が良いという意見もありますよ?

室長:もちろんデジタルでやったから音が良いと単純に言えるわけではないぞ。ただ当研究室はデジタルの可能性を追求し、低コストのDIYの手段としてデジタル技術を活用していくというポリシーなわけだ。べつにアナログを否定するわけでは無いので気をつけてくれ。ただでさえ少ないオーディオマニア間で無用な争いを起こしたくないからの。

助手:大人な発言ですね。では次回から具体的なデジタル技術の解説をお願いしますよ?

室長:泥舟に乗ったつもりでまかせなさい!

2012年12月04日